今回はダンスも楽しかった新オープニング曲です！
EP7『ง้อว (Smile Please)』
YoがTinder（出会いアプリ）で知り合った女の子Nookを好きになったことをきっかけに、「交際禁止ルール」をめぐる意見が分かれ、揺れる音楽部。
しかもYoはアプリで勝手にTinnの写真を使ってしまっていて、またひと悶着。
水族館でのグループデートで正直に真実を話したYoに、Nookは平手打ちで去ってしまう。けれど、音楽部にはYoを励ます気持ちが生まれ、Chinzhilla＋生徒会Tin・Tiwで仲直り作戦を決行したのがこのシーンでした。
画面に出てくる文字
劇中本編にはありませんでしたが、MV動画には画面上にいろんなタイ文字が…
タイ語話者でない私にはすべてを正確に理解することはできませんでしたが、どうやら、MV内で起こっている出来事にツッコミを入れたり、揶揄してボケたりしている言葉が多いようです。
たとえばWinがラップ中に沈み込んで一瞬画面から消えまた顔を上げたシーンでは、
「どこ行ったの？」
「戻ってきた」
という具合です。
ちょいちょいそれぞれのダンスの失敗や癖にもツッコミを入れている様子…
これタイ語がわかったらさぞ面白いだろうなあ、と思います（泣）これを機にタイ語辞書買いました…
『ง้อว (Smile Please)』の歌詞概要
タイ語タイトルの「ง้อว」、「機嫌をとる、仲直りしてと頼む」といった意味の「ง้อ」に「ว」が付いているのがどうしてもわからないんですが、感嘆詞のようなものと捉えればいいのかな…？
怒らせちゃってごめん
もう2度としないから
君の笑顔は最高だから、また笑って
YoからNookに向けての仲直りを頼むストレートな歌詞。この回では初めて嫉妬してTinnに怒るGunが見られるので、その2人とも重なるかもしれません。
こちらも歌える日本語歌詞をつけています。
音楽的にはMSPのOST中でも、特に個性的でクロスオーバーな感じを受ける曲調だな、と思います。
レゲエのようなハッピー感もあるけれど、レゲエは裏拍の「ズッチャ・ズッチャ」というリズムが基本だよね？…と思ったんですが、以下の記事の動画をいくつか見ると、そこまで裏拍の取り方が強くない曲もありますね。
これが本場のレゲエ。ジャマイカの音楽9選【世界の音楽】 | Doing ART
聴けば聴くほど、『ง้อว (Smile Please)』はけっこうレゲエっぽい要素を取り入れたポップスという感じがしてきました。
作詞・作曲家陣
『ง้อว (Smile Please)』の作詞・作曲を手掛けたのは
〈Okomo P〉ことอรวี พินิจสารภิรมย์ (Orawee Pinijsarapirom)。
MSPの作詞・作曲家を見ると、最も多く名前を連ねているのがこの人です。
単独の作詞・作曲では
『ง้อว (Smile Please)』、『เพลงรัก (Hook)』、『ถ้าไม่ใช่ (No One Else Like Me)』
共作では
『ไหล่เธอ (You’ve Got Ma Back)』、『อีกนิด (Come Closer)』、『รักษา (Healing)』
、『แค่ครั้งเดียว (Once Upon a Time)』『ก้อนหินกับดวงดาว (Rock & Star) （作詞のみ）』
そのほかの作詞・作曲者は、
ณกมล ปุคคละนันท์ (PEPPERY P)
『อีกนิด (Come Closer)』、『พูดได้ไหม (Let Me Tell You)』、『รักษา (Healing)』、『ก้อนหินกับดวงดาว (Rock & Star) 』
ศุภกรณ์ เจิมเจริญ (GG0NE)
『ไหล่เธอ (You’ve Got Ma Back)』
จิรัฏฐ์ เนียมสกุล (JIRATH P)
『อีกนิด (Come Closer)』（共作）
ชัยธวัช วิริยภาพ (Momo P)
『แค่ครั้งเดียว (Once Upon a Time)』
Okomo PとMomo Pはエンドクレジットの音楽ディレクターの欄にも名前がありました。
Okomo Pについては後述するのですが、他の方たちは、名前で検索してもほとんど情報は見つからず…。
しかしPEPPERY Pは、MSP以外で作詞作曲したらしい楽曲が1曲だけ出てきて、MVにはなんと、KinnPorscheでTawan役を演じていたNa Naphat Vikairungrojが出演していました！
しかもこの曲、プロデュースと編曲はJIRATH P、バックコーラスにはOkomo Pの名前も入っています。
おそらくですが、同じ音楽プロダクションだったりとか、一緒に仕事をすることが多いメンバーなのかもしれません…
Okomo Pことกลม อรวี (Klom Orawee)とは？
อรวี พินิจสารภิรมย์の名前で検索すると、なんだかびっくりするような記事が出てきます。最初はえっこれ本当にMSPの作曲家？同じ名前の別人？と戸惑いました。
どうやら「DIVA MAKEOVER」という番組の企画で、歌声は素晴らしいけれど地味な見た目の歌手が、メイクやダイエットで美女に変身したということのようです。
見た目が変わる前と、変わった後の歌唱もこちらの動画で観られます。
上は2018年の番組のようですが、2021年には以下のような記事が出ていました。
記事中にもありますが、กลม อรวี（Klom Orawee）（Klomがおそらくチューレン）は「DIVA MAKEOVER」出演以前から、いくつものドラマのOSTを歌ってきたキャリアある歌手のようです。
この記事にも「トム」っぽい見た目に戻っていることに触れられていますが、下の2017年の記事を見ると、どうやら変身したのは番組の企画で、本人が自分らしく感じる姿はこちらなのでしょうね。
Okomo Pinijsaramiromのアカウント名でやっているインスタでは、美しい高音ボイスで『Hook』のセルフカバーも投稿していました！
この魅力的なアーティストがMSPの音楽を作っていると思うと、なんだか嬉しくなりますね。
Youtubeでも「กลม อรวี」もしくは「Klom Orawee」で検索すると、たくさんの曲が出てきます。
ドラマ主題歌は他の人の作詞作曲が多いようですが、↓はKlom Orawee作詞作曲で、MSPの曲に通じる軽快さやポップさを感じられるかも？
MVが「日本の街中でアイドルにちやほやされる空想」という設定で、東京の風景やちょっと奇妙な日本語が出てくるもおすすめポイント。
タイのMVは同性愛の表象がかなり多い印象ですが、このタイプのリアルなレズビアンイメージはちょっとこれまでに見たことがないかも。すごくかわいいです！
さて、楽曲制作陣に関しては、アレンジャーについてもいろいろ語りたいことがあるのですが、それは後の機会にいたしましょう…
