しゅみの部屋

suki na koto no hanashi bakkari

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ViceVersaタイトルカラー考察EP10~12

癒しのミステリータイBL『Vice Versa』、BSテレ朝の放送は無事終了!

TELASA、YouTubeでは引き続き全話配信中です。

www.telasa.jp

YouTubeからはこちら(Nekocap日本語字幕あり)

www.youtube.com

 

リアタイ当時Privetterに書いていた各話タイトルに冠された「色」の意味についての考察を、ここに加筆・修正しつつ再掲載していきます。

 

EP10. PINK

ここに来てド直球のPINKです。
ひえー
これまでにもSOFT BLUSHやDEEP MAGENTAというピンクカラーが2人の恋の展開を表してきたことを考えると、PINK=恋というイメージはほぼ間違いないでしょう。
互いへの気持ちを認め合い、一緒に生きていこうと決めた2人の背景や衣服にはたくさんのピンクが溢れている。

しかし…気になるのは、画面にいまだグレーが妙に多いこと。

たとえばあの“NumNum”シーンでも、2人で並んで歯磨きするシーンでも…。
まだ互いの姿が見えていないからだろうか?と思ったけれど、しかし帽子の件を考えると、この時はすでに2人とも互いの本当の姿がわかっていたはず…。

そしてその後の、PuenがPakornの父母と話すシーン。(ここ本当に泣いてしまう)

泣くPuenを父と母が両側から挟んで肩を抱いている。人物の服、ベッド、柱などにはグレーが目立ち、壁紙のピンクベージュも目に付く。

cr.GMMTV OFFICIAL Youtube

グレーなんだけれど、なんだか温かくて透明感のある、美しいシーンなんですよね…

壁紙の温かみのあるピンクベージュも印象的に心に残ります。

 

EP11. REAL RED

そして…REAL RED。
実際のところ、このEP11中、赤色はほとんど登場しない。
じゃあ一体Real Redとは何なんだ!?と探していましたが、やはり答えは「PINK」の中にあったかも。
SOFT BLUSHが一緒にいるだけで幸福感を得られるプラトニックな愛、DEEP MGENTAがちょっと暴走気味な、誰かへの想いで心がいっぱいになってしまうような夢中な恋なら…
REAL REDは、とうとうリアルな互いの肉体に触れ合ったPuenとTalayの欲望の赤なのでは…

ひえー

しかしこのEP11、タイトルカラーの赤がほとんど出てこない代わりによく目に映ったのはホワイトベージュだったんですよね。
やっぱりこの色が、Talayと出会ってモノトーンではなくなったPuenの人生の新しいカラーなんだろうか。
それにしては、Talay1人のシーンにも頻出するこの色。もしかして、Talayも恋に絶望し孤独を選ぼうとしていたブルーな心が変化して、Puenとおなじホワイトベージュが新たなTalayの色になっているのだろうか…?
さらにホワイトベージュが気になるもう一つの理由は、Talayの見た夢。砂浜のベージュカラーが妙に印象的ではなかったか…?

さらに、グレーカラーもやはりまだ画面に目立つ。それは元の世界でやっと再会できた2人がベッドルームで語り合うシーンでも。

すでに元の世界に戻り、本来の姿のままで向き合っているはずなのに、このグレーは一体…?

 

EP12. CRYSTAL CLEAR

EP10やEP11でも、なぜグレーとベージュが多いのか…その疑問が解けました。

これらはグレーやベージュではなく、“CLEAR”の表現だったのでは?と…
そう思って見返すと、グレーやベージュに見えていたシーンの、なんと透明感に溢れ美しいことか…。
PuenとTalayの心が愛に満たされ、透き通っている様子まで伝わってくるよう。

思えばエンディング映像もグレーとベージュのCRYSTAL CLEARカラーだったわけですね。そしてそれは、EP9に出てくる「秘密の島」の風景の色でもある。

PuenがTalayを負ぶって海の浅瀬を渡る遠景。ベージュの砂浜を透明の浅い水面が多い、グレーがかった色合いになっている。空は少し曇った淡い水色。

cr.GMMTV OFFICIAL Youtube

その色は、Puenの白に少し色が付き、Talayのブルーが少し薄まり、互いの色に近づいたようにも見える。

さらにCLEARといえば、やはり思い浮かぶのは、異世界のこと。

透明な紙をはじめ、建物などにも、異世界には透明のものが多い…と思っていたのですが。

元の世界に帰ってきてみたら、異世界と同じガラス張りの店があり、屋上にはFrendCreditsのスタジオと同じビニールハウスもある。Talayの持っているバッグは透明のビニールバッグだし、あのカフェのガラス温室もあった。

Talayのメガネも、Talay自身の透明感と合わさってCRYSTAL CLEARに輝いて見えましたね…。

私たちの世界にも本当は、CRYSTAL CLEARが溢れていたのかもしれない。以前はそれに気付けなかっただけで。

ゲイとして苦しみ人を愛することに悲観的だったTalayも、孤独な人生を歩んできたPuenも、それぞれの息苦しさから解放された時、世界はもっと透明にきらめいている。

ブルーな心と、空っぽの白紙だった心が、CRYSTAL CLEARに変わる。

そんな最終回だったのかな…なんて思いました。

 

ところで、色以外の考察…

2つの世界には、「異世界にいる人と同じ姿の人物」が複数人登場します。

挙げていくと

・Joe(Talayの友人)とPramote(Tessの友人)
・TamaGodji(本人)そっくりのTamaGuaijeng
・GunAtthaphan(本人)そっくりのThird(Khaiもいるらしい、たぶんOff似)
・TayTawan(本人)そっくりの配達員(後に俳優)
・Mohk(Talayの失恋相手)とMek(Pakornの友人)
・Up & AouとTup & Tou

これだけいるとなると、もしかしたら異世界には、誰しもそれぞれの分身である「もう一人の自分」がいるんじゃないか?と思えてきます。

しかし、異世界を旅する人が自分と瓜二つの人に出会うというエピソードは出てきません。異世界の旅人協会での噂にものぼりません。

そこで当初は、「もう一人の自分」と容姿が異なる人もいて、異世界の旅人たちが入れ替わっているのは「もう一人の自分」となんじゃないか…?と予想したのですが…

しかし、見ていると、どうも変なんですよね。

どう考えてもTalayとPakorn、PuenとTessの方が、性格が似ている…。

自分の夢に一途でまじめな性格だけど、ストイックすぎて常識外れなところがあるTalayとPakorn。華やかで裕福だけれど、どこか空虚で自暴自棄になりやすいPuenとTess

もしかして異世界の旅人は、自分の「ポートキー」となる相手の分身と入れ替わっているのでは。

最後に16歳の少年から40歳の大人に入れ替わった人が出てきますが、これも自分自身の分身だったらあり得ないけれど、ポートキーの分身だったらあり得ますね。

この解釈を取り入れて、もう一度Vice Versaを見返してみるのもいかがでしょう…

 

この辺の解釈とか、以前書いた「入れ替わっても元の人間の雰囲気や特徴を持っている説」「Talayは酔ってキスした時にすでにPuenかもと気付き始めていたのでは?説」あたりの解釈で、AO3に書いた二次創作が3本あります。

この懐かしい淋しさを

TunとTessにとっての2年間を、Tessの視点から。絶対両片想いだろこの2人、と思ってたけど最後までわからなかったので、両片想いな2人を書きました。

海の匂い

元の世界で会った時から、ちょっとだけ特別に思っていた2人。そしてTalayが感じているPuenの「匂い」。

まわりの人たち

TunやTessが、こっちの世界にいる間に大切にしていた人や関係性もあったのかも…と、Pangが入れ替わった人物とArmが入れ替わった人物の名前とキャラクターは、大幅に捏造して書いてます。

 

よければこっちも読んでみてね!