癒しのミステリータイBL『Vice Versa』、現在BSテレ朝にて放送中!
YouTubeからはこちら(Nekocap日本語字幕あり)
リアタイ当時Privetterに書いていた各話タイトルに冠された「色」の意味についての考察を、ここに加筆・修正しつつ再掲載していきます。
最初の数話は考察も短いので、EP2,EP3,EP4は一気にいきます。
EP2. FOREST GREEN
公園の木々、緑の迷路、服の色(このエピソードではTalayがかなり多く緑を着ている)…
緑がたくさん散りばめられているけれど、その意味するところは定かではない。
個人的には「異世界タイ人協会」の建物の前で別れてそれぞれ反対方向に歩き出すシーンの外壁のグリーンも美しくて好きです。
FOREST GREENはもしかして、Talayが新しい世界に心を開いた象徴なのもしれない?
Tun(Pakorn)が自分の「ポートキー」かもと思って追い回すTalay。
それは無意識のうちに、他者との関わりや出会いを求める積極的な行動になっている。
友達と遊ぶことよりも仕事に夢中だったTalayが、自分だけのブルーの世界から踏み出して、新しい出会いへ心を開いた時、そこに現れるTun(Puen)の姿。
※この解釈は、のちのエピソードでも意味深に使われる「グリーン」の表象を見て変わっていきましたが、そちらはまた後述します!
このエピソードでの、Tunを「きっとこの人だ」と信じたいTalayのいじらしくてキュンとくる様子が、私にとってはこのシリーズにハマる最初のきっかけでした…
EP3. SOFT BLUSH
SOFT BLUSHはベージュ、淡いピンク、オレンジのような感じかな(参考 画材の色名事典(ピンク系統・その11) | YS-12@co.jp)
TalayもTunも両方、SOFT BLUSHカラーの服を頻繁に着ている。背景や光の色なども、多くのシーンで柔らかいSOFT BLUSHカラーに包まれている。恋とまでは呼ばない、一緒にいるとなんとなく幸せな気持ちのイメージ?
この回とEP4. DEEP MAGENTAは同じピンク系色(Talayが嫌うピンク)として互いに関連し合っているのでは。
Talayに公園で慰められる時Tun(Puen)のシャツはSOFT BLUSH色。しかし、Up、Aouに謝って修復できた後で、Talayに会う時はもうすでにワインレッドっぽい色(DEEP MAGENTA)のシャツを着ている。
この辺から、Tun(Puen)が積極的にTalayをかまい、Talayは逆にTunの行動に顔をしかめる場面が増えていく。
EP2までは、Talayの方がむしろTunが「ポートキー」であることを強く願っているような態度だったのに、関係性が逆転したかのよう(この逆転もViceVersa、逆もまた然りってことか?)
ところで…TalayがEP3オープニング明けのシーンで履いていたピンクのズボンは、DEEP MAGENTAに近い色。
Talayはピンクを嫌うと同時に「恋愛」にも拒否に近い態度を示している。ピンク色(DEEP MAGENTA)のズボンを履いていることをTun(Puen)にツッコまれて、「これはTessのだ」と誤魔化すTalay。
もしやTalayの方が先に、Tun(Puen)に密かに恋していたとか…?
そして脚本のプレゼンをした最後のシーンでも、Talayのジャケットは赤だけど…
EP4. DEEP MAGENTA
DEEP MAGENTAは濃いピンク、ワインレッド(参考 RV17 - コピック公式サイト)
EP3の途中からSOFT BLUSH→DEEP MAGENTAになってしまったTun(Puen)は、もう濃いピンク(もしくは赤)に染まった心が止まらないように見える。
カフェを見つけて愛について話したシーンで、Tunはジャケットの下にワインレッド(DEEP MAGENTA)のインナー、Talayはジャケットの下にペールオレンジ(SOFT BLUSH)のインナー。
結婚式場では、Talayはじめ他の参列者はSOFT BLUSH色を着ている中、Tunのジャケットだけちょっとワインレッドっぽい濃い色をしている。
結婚式の柔らかく幸せなSOFT BLUSHの空気の中で、1人DEEP MAGENTAっぽくなっているTun。
ブーケを受け取った後のスピーチでも、もう心が恋でいっぱいな感じ。
そして窓ガラスに描く文字の色も濃いピンク。DEEP MAGENTAは、Tunの心がすっかり恋に染まっていることを表しているよう。
TalayはTunの思わせぶりな行動を拒絶するけれど、その後でベッドに横たわるシーンでの部屋の照明や、もう一度大学にやってきた時の服の色は今までよりも濃いピンク…。
そして最後にカフェで再会するシーンでは、Tunは黒い服だけれど、TalayはEP3で着ていたDEEP MAGENTAのズボンを再び履いている。
※この時のTunの黒い服についても、今回改めて感じたことがありますが、後述します